転職をする場合、応募した職場の面接を受けることになりますね。
その面接でかなり重要視されるのが「転職の理由」です。
これはどの業界でも同じですが、どうして前職を辞めて転職を決めたのか、その理由は採用側にとって最も気になる部分で、回答によっては不採用となるキーポイント!
その上、保育士は他の業種から比べると転職率が高く、何度も転職していても理由によってはそれがメリットとして捉えてもらうこともできます。
保育士が転職を成功させるため、面接で必ずおさえておくべきポイントを徹底的にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
保育士の転職理由ランキングベスト5
その前に、保育士が転職する多くの理由は何かを見ていきましょう。
①お給料が低い
②残業・持ち帰り仕事が多い
③人間関係の悩み
④責任の重さ
⑤キャリアアップできない
大まかにまとめると、このような理由で転職する保育士が多いです。保育士の低賃金やその責任の重さは社会問題にもなっていますが、詳しくお話していきますね。
転職をする際に、あなたがなぜ転職をしたいのか、その理由はすごく大切になります。必ず明確にしてください。
①お給料が低い
保育士は一般的な企業のお給料に比べて、初任給も低く賃金アップもほぼないというのが現状です。
平均年収は326万円となっていますが、私立保育園で働く保育士の多くはそんなにもらっていないのが事実。
手取りにすると月々13~15万円が相場ですから、一人暮らしの場合はかなり厳しいというのが想像できると思います。
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その上、勤め続けてもお給料が上がらないということも珍しくないので、退職理由のトップになるのも納得ですよね。
②残業・持ち帰り仕事が多い
保育士の仕事は子供のお世話をするだけでなく、むしろそれと同じくらい裏方の仕事も大量にあります。
保育士不足の園だと子供の人数に足して保育士のシフトを組む形になりがちで、書類仕事や制作準備に費やすのは時間外(残業や持ち帰り)となってしまうんですよね。
それでも、残業代がしっかりと支払われるのであれば頑張れるかもしれませんが、最悪の場合タイムカード自体がない保育園もあります。
当然、残業代がつくということはほぼないし、申告制という形をとっていても実際にはかなりハードルの高い条件があってほとんど無申告となっているのが現実です。
子育て中のママ保育士や、独身で若い保育士でもプライベートがないことが辛くて辞めてしまう理由になります。
③人間関係の悩み
人のストレスの多くは人間関係からと言われているそうです。
保母という言葉から保育士と変わって、男性の保育士も多く活躍するようになりましたが、まだまだ女社会の保育の世界。
保育は人と人との関りが重要な職種ということも相まって、かなり人間関係の悩みが多い世界です。女性特有の陰湿ないじめや園長のパワハラなど、よく聞きます。
さらに、モンスターペアレントという言葉がある通り、理解に苦しむような主張をしてくる保護者も実際にいます。
うつ病になって辞めていった保育士を何人も見てきました。みんな優しい先生でした…。
④責任の重さ
幼い子どもを預かるわけですから、「安全に」過ごすというのが最も大事になる仕事です。
保育園での事故をニュースで見る度に震える思いがする保育士もいるでしょう。
保育はチームプレイなので、誰か1人の責任になることはないと私は思いますが、やはりリーダーや主任となると責任を問われることが増えるのは事実です。
そしてその責任を負うためには、いろんなことを把握している必要があり、必然的に勤務時間が長くなる傾向があります。
パートを希望しているのにリーダーになって欲しい、正職員1人と組んで担任になって欲しいなど、責任を負えないところまで強要されるとライフワークバランスを崩して退職する理由になってしまいます。
⑤キャリアアップできない
逆に、10年同じ園で働き続けているのに一向にリーダーを任されることがなく、ましてや主任なんて目指せそうもないという境遇の保育士もいます。
決して能力がないわけではないのに、新しく入ってきた保育士が上司になっていくのは辛いでしょう。やりがいを保つのも難しくなってきますね。
向き不向きがあるのは当然ですが、キャリアアップしたいという意欲的な保育士ならチャンスが欲しいでしょう。
退職理由を前向きに変える具体的な例文
私は保育園の人事補助をしていたこともあり、面接する側に立っていた経験があります。保育園が求人を出すとき、良い人に長く勤務してもらいたいと考えています。
前向きな理由で転職をする人を採用したいと思うのは当然ですね。
転職する理由は100%聞かれることで、その回答が「人間関係が悪かったから」「給料が安かったから」「なんとなく」のようなものでは採用してもらえません。
とはいえ、冒頭でお話した通りほとんどの保育士がマイナスな理由で転職を決めていますよね。ですが、それをそのまま伝えるのではなく、前向きに捉えてもらえるような言葉に変える必要があるということです。
退職理由を前向きの物に変えていくポイント
1番理想的なのは円満退職で、培ったスキルを生かしてステップアップといういのが理想的な退職理由ですが、そのような方は過半数以下でしょう。
マイナスな理由で転職するとしても、プラスの前向きな理由に変えていくポイントとして、
・前職の問題を解決するためにどんな行動をしたか
・その問題があったことで何を学んだか
・経験を生かしてどのようなことに貢献できるか
そのようなことを意識してみると、退職理由を前向きに捉えてもらうことができるでしょう。
では具体的にどんな言い方ができるのか、例文は保育士の転職で退職理由はどう伝えるべき?でお伝えしています。
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転職をする時期も重要なポイントです。
よほどの理由が無い限り、基本的に「年度途中の退職」はタブー!採用側もこの人は年度途中で辞める無責任な保育士なんだなという印象を持たれてしまいます。
それにやはり最も求人数が増えるのが年明けから2月ころです。
秋~冬ごろに転職を決心して、円満に辞められるように準備をするのがベストでしょう。働きながら転職活動をすることも可能です。
でも、どうしても辛い場合は頑張らなくていいです!年度途中に辞められないという責任感から、何人も精神を病んだ仲間を見てきましたから、あえて頑張らなくていいと言いたいです。
話し合っても改善されない、もしくは話し合うこと自体が難しい、そして職場に向かうのが辛い状況であるなら、病院で診断書を書いてもらいましょうね。自分が思う以上に心が悲鳴をあげているかもしれません。
そして、その診断書を提出して休職しましょう。
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いかがでしたか?退職理由は面接官がとても重要視するポイントです。
どうして退職理由を聞くのかという心理まで理解すれば、どんな場面にも対応できるようになりますよ。
転職エージェントを使えばプロのサポートが受けられる
ポイントをつらつらと述べましたが、しっかりと対策をしていても「本当にこれで大丈夫かな」と不安になる方もいると思います。
それに決まって変わった質問をする保育園もあったり、面接官は園長なのか、人事担当者なのかで回答や質問の仕方も変わってくる場合もあります。
そういった細かい情報を事前に知るためには、転職サイトのコンサルタントにアドバイスをもらうのが最も簡単で最も正確な情報を得ることが出来ます。
求人紹介から面接手配・同行、就業後のサポートまで全て無料なので、利用しないのはもったいないですよ。