保育士の転職

保育士転職での「志望動機」の書き方&例文まとめ【経験・キャリア別】

このページには広告が含まれています

転職活動に必要な履歴書。その中でも「志望動機」は、志望園で働きたいという思いを伝えるために重要な項目です。
だからこそ、しっかりとポイントを抑えて書く必要があります。

どんな内容を組み込むことで園からの評価を上げることができるのか。
志望動機を考える上で大切にしたいポイントや注意点を、例文も含めてご紹介します。

志望動機に書くべき3つのポイントと注意点

保育士転職の志望動機-例文

志望動機には、数多くある保育園の中からなぜその保育園を志望したのかということを書きます。
採用担当者に好印象を持ってもらえる、志望動機のポイントは3つ。

  1. 保育方針や保育内容に自分の特技や経験を生かせることをアピール
  2.  園ならではの特徴や保育理念に共感
  3. 園見学で感じた園や保育士の雰囲気の魅力を含める

働きたいという思いだけではなく特技や経験を含めることで、「園にとって必要な人材」と感じてもらうことができます。

しかし特技や経験を含めるときには、自己PRと混合しないような注意が必要。例えば、幼い頃からピアノを習っていて音楽を通した子どもとの関わりが得意、というのは自己PRです。

志望動機では、特技や経験が保育園に与える良い影響、もしくは保育園の環境が自分の特技に合っているという面を書くと良いでしょう。
音楽を例にとると、リトミックに力を入れている貴園の保育環境の中で働きたいと感じ志望した、となるわけです。

また、志望動機にはネガティブな内容は書きません。
例えば現在働いている園は給料が安いので、より待遇の良い貴園を志望しました、というのは現在働いている園へのネガティブな意見ですね。実際の理由がそうであったとしても、これでは印象が下がります。
前向きな志望動機をポイントを踏まえて書くようにしましょう。

志望動機を書く前に①園のことをよく知る

園の特徴や保育理念を知らなければ、共感する内容の志望動機を書くことはできません。また、園見学を訪れた際に園の良さを見出していなければ、園見学で感じた魅力も書くことはできませんね。

そのため、園の特徴や保育理念を理解し、園見学で園の良さをつかみ取ることは良い志望動機を書くための第一歩です。


保育士の就職に必見!後悔しない求人選びとは?自分に合った保育園を探す大切さ

何を基準に選んだらいいの??と、迷う人も多いと思います。しかし、就職前にしっかりとリサーチして保育園を選ばないと「こんなはずじゃなかった…」と、後悔して退職する事にもなりかねません。退職すると、再び転 ...

続きを見る

 

志望動機を書く前に②園にとってのメリットを探す

自分の特技や経験を志望動機に含めるとき、大切なことは自分を雇うことが園にとってメリットになるというアピールです。

例えば、運動が得意で運動カリキュラムを中心になって立てていた、というのは保育士として大きな経験です。
しかし、転職を志望する園が運動以外の部分に力を入れているのであれば、園にとってはその経験はメリットとはなりません。

自分の特技や保育士として培ってきた経験は1つではないはずです。その中でも園の特色や保育方針に合う部分を志望動機として書き、メリットを感じてもらいましょう。

保育士転職の志望動機例文 新卒・未経験の場合

【求められている人材】

真剣に仕事に向き合い学ぶ姿勢と素直さが求められます。新卒や未経験の人は保育経験がまっさらな状態。
だからこそ、園の特色や保育内容を素直に吸収してくれるという面が重要です。

【アピールポイント】

・ 真剣に仕事に取組み学びたいという姿勢
・ 保育方針や理念への共感
・ 学生時代に培った特技や経験

【例文1】

私が貴園を志望した理由は、1人ひとりの子どもと丁寧に関わるという保育理念に強く共感したからです。学生時代に、乳幼児期の大人との関りはその後の子どもの成長に大きく影響を及ぼすと学びました。園見学をさせていただいた際に、先生方が子どもたち1人ひとりと笑顔で関わっている姿を見て、子どもにとって理想的な環境であると感じました。私も子どもたちとの丁寧な関わり方を学び、子どもたちを笑顔にできる保育士になりたいと思っております。

【例文2】

私は幼い頃からピアノを習っていて、保育士になったら音楽の楽しさを子どもたちにも伝えたいと思っていました。そんな時に貴園のホームページでリトミックの様子を拝見させていただき、充実したカリキュラムと子どもたちの楽しそうな様子がとても魅力的で、音楽を通して心を豊かにするという保育方針にも深く共感いたしました。私も子どもたちに音楽の楽しさを通して、心を豊かにできる保育を目指したいと思っております。

保育士転職の志望動機例文 転職回数が多い場合

【求められている人材】

転職回数が多い人は多くの園での勤務経験があります。その経験を生かして、どのクラスでも対応できる保育力や保護者対応などで臨機応変に対処できる力が求められます。
また、長く勤めたいという意欲があることも重要です。

【アピール】

・ 多くの園で働いてきた経験から、臨機応変に対処できる力
・ どのクラスでも対応できる保育力
・ 転職理由は前向きな内容を

【例文1】

結婚や引っ越しで数回の転職をしながら、保育の仕事を続けてまいりました。さまざまな園で経験を積む中で、0歳児から5歳児のどのクラスでも保育経験があります。常に心掛けてきたことは、子どもの気持ちに寄り添うことです。貴園の保育理念である子どもに寄り添う保育は私にとって理想の保育です。理想の環境の中で、今までの経験を生かしながら長く勤めさせていただきたいと思っております。

【例文2】

保育士としていくつかの園で働かせていただき、保育士歴は10年目になります。今まで働いた園では乳児クラスを担当することが多く、乳児保育を専門に行う園で経験を生かしたいという思いが年々強くなりました。そんなときに、乳児保育を専門に行う貴園の存在を知り、ぜひ働かせていただきたいと強く感じ志望いたしました。

保育士転職の志望動機例文 ブランクありの場合

【求められている人材】

ブランクがある場合には、ブランクの理由も大切です。子育てや異業種への転職を経て、保育士に復帰したいという場合には、それは貴重な経験となります。
ブランク中の経験を生かせる人材が求められます。

【アピールポイント】

・ 保育につながるブランク中の経験
・ 保育士として働いていたときの経験
・ 現在の状況が保育士として働く上で問題がないこと

【例文1】

保育士として7年間働き、妊娠、出産を機に退職いたしました。その後子育てに専念してまいりましたが、子どもが小学校に上がる年齢となり、保育士としてもう1度働きたいという思いが強くなりました。子どもは小学校入学と同時に学童保育を利用し、近くに住む母のサポートも受けられます。子育て経験を通して学んだことを生かし、子どもや保護者としっかりと向き合いながら関係作りをしていきたいと思っております。

【例文2】

新卒で保育士として働き始め、幼児クラスを4年間担当しておりました。その後、異業種でも働いてみたいという思いを抱き、転職いたしました。転職先ではパソコンのスキルが身に付いたことが良い経験であったと感じております。しかし、保育士として子どもたちと関わりたいという思いが年々強くなり保育士復帰を決意いたしました。異業種で培ったパソコンのスキルを生かしつつ、子どもたちとの関わりを第一に保育をしたいと思っております。

保育士転職の志望動機例文 パートや派遣の場合

【求められる人材】

パートや派遣保育士に園が求めることは、臨機応変に正規職員の補助をしてくれること。そして、園が必要とする時間帯に働いてくれることです。
また、どのクラスに入ってもすぐに子どもと関わることができる、経験豊富な人は貴重な存在です。

【アピールポイント】

・ 園が必要とする時間帯に働けること
・ 保育士経験や子育て経験
・ 保育に役立つ自分の特技をアピール

【例文1】

結婚前は保育士として働いておりましたが結婚を機に退職し、専業主婦として子育てに専念してまいりました。子どもが成人したことで、パート勤務として保育の仕事に携わりたいと思い志望いたしました。夫も働くことには協力的で、貴園の求人にある7時から9時の早朝保育、17時から19時の延長保育の両方での勤務が可能です。子育て経験を生かし正規の先生方のお力になれたらと思っております。

【例文2】

昨年まで10年間正規保育士として働いておりましたが、子どもがほしいという思いがあり、パート勤務への移行を考えておりました。そんなときに、貴園の短時間勤務の求人を見つけ、ぜひ働かせていただきたいと思い志望いたしました。正規保育士の頃には、0歳児から5歳児まで全てのクラスの担任経験がありますので、どのクラスに入ったとしても保育が可能です

保育士転職の志望動機例文 異業種からの場合

【求められている人材】

異業種から保育士に転職する人には、異業種で働いていたときの経験を保育に生かすことが求められます。
また、保育士になりたいという強い思いと、学ぼうとする姿勢は好印象です。

【アピールポイント】

・ 異業種での経験の中で保育に生かせること
・ 保育を学ぼうとする真剣な姿勢
・ 保育士になりたいという思い

【例文1】

大学を卒業後子ども服の店に就職し、今年で7年目になります。接客の中で子どもたちと関わるうちに、もっと子どもと深く関わることができる保育士として働いてみたいという思いが強くなりました。働きながら保育士試験を受験し、2年間かけて合格することができました。接客業で身につけたコミュニケーション能力を生かし、子どもたちや保護者の方に安心してもらえる保育士を目指したいと思っております。

【例文2】

短期大学を卒業と同時に保育士資格を取得いたしましたが、家業を手伝うこととなり保育士への道は1度諦めました。しかし家業が落ち着き、保育士として働けることとなりました。家業は体力を使う仕事でしたので、体力面には自信があります。学生時代にも運動部に所属しておりましたので、貴園の運動面に力を入れたカリキュラムにも大きな魅力を感じております。

「あなたの保育士像=相手のメリット」

転職の志望動機で重要なことは、あなたが働くことが相手にとってメリットになると感じてもらうことです。

未経験の人には未経験の人に対する、保育士経験がある人には経験がある人に対する、相手が求めていることがあります。
その部分をよく理解し、志望動機に組み込むことが重要。

自分の理想の保育を組み込むことも効果的ですが、その場合には志望園の保育方針や保育内容と合っていることが前提です。
まずは志望園をよく知り、相手が雇いたいと感じる志望動機を考えてみましょう。

次のステップへ>>保育士転職の面接マナー

  • この記事を書いた人

あや先生

認証保育園2年、認可保育園で正社員として10年間勤務しました。その他、派遣保育士として3園での勤務経験もあります。2児の母でもあり、正社員時代に産休、育休を経て復帰もしました。正社員の立場、派遣の立場、母として、保育士として、様々な経験から保育士の皆さんの力になりたいと思っています。

-保育士の転職