憧れて就いた保育士の仕事。しかし、毎日の仕事では上手くいかないことがばかり。保育士を目指して頑張っているけれど、保育実習で保育士に向いていないと言われてしまった…。
自分は保育士に向いていないのではという不安を抱えていませんか?
私自身、保育士として働く中で何度も不安になったことがありました。発想の転換ができるようになってからは少しずつ肩の力を抜くことができるようになり、保育士として長く勤めてこられました。
どんな人が保育士に向いていないと思われてしまうのか。
「保育士に向いている人」になれないときの対処法をご紹介します。
①保育士なのに子どもに好かれない

保育士を目指す人の多くは「子どもが好き」という思いを持っています。だからこそ、「保育士だけど子どもに好かれない」という人は、保育士に向いていないと思われてしまいますね。
しかし、「子どもに好かれない」と自信をなくす前に、どうして保育士になろうと思ったのか考えてみましょう。
- 資格を取って一生働ける仕事として保育士を選んだ
- 子育て経験など、自分の経験を活かしたくて保育士になった
- 人と関わる仕事がしたくて保育士を選んだ
このように「子どもが好き」という理由以外にも、保育士を目指す理由はたくさんあるのです。
それだけにこだわって落ち込むのではなく、もう1度保育士を目指した理由を思い出してみましょう。
私も「前の先生がよかった」「前の先生は楽しかったなー」と、新年度始まって何度も担任になったクラスの子どもに言われ、正直傷つきました。
乳児クラスの経験しかなかったのに5歳児担任になり、私自身不安だったし希望していたクラスではなかったので、それを子どもたちも感じていたのかもしれません。
夏くらいは出勤するのが億劫で、精神的にとても辛かったです。
しかし運動会や発表会などのクラスで取り組む行事を経験し、1人1人と向き合って接していくうちに私自身5歳児担任が楽しくなってきました。
すると自然と子ども達も、私を信頼して接してくれるようになってきたと感じる事が出来ました。
特に、新人の時は先輩保育士と子どもたちの関係性と、自分との違いに落ち込む事もあると思います。
しかし子どもは保育士の事をよく見ています。
自分の事を見ていてくれると感じたら、子ども達も保育士に信頼を寄せてくれます。
まずは保育士が子どもたちをしっかりとよく見てあげることが、子どもに好かれる事に繋がってくるはずです。
②保育士だけど体力がない

保育士は体力勝負と言われることの多い仕事です。子どもを抱っこしたり、一緒に走り回ったりと身体を使う仕事が多いからですね。そのため、体力がない保育士は保育士に向いていないのではと言われてしまうこともあります。
しかし一方、保育士はいくつになっても続けられる仕事でもあります。
40代50代になっても保育士を続けている人はたくさんいます。
子どもとじっくりと遊びこむことが上手だったり、子どもの小さな変化に気付くことができたりと、体力におとろえを感じていても十分続けられる仕事なのです。
保育士を目指す人の中には「体力が自慢です」という人はいますが、実際に保育士として働いている人の中にはほとんどいません。
それよりも、健康管理をしっかりと行うこと。そして自分に合った子どもとの関わり方を探すことが大切です。
③保育士だけど声が小さい

保育士は子どもをまとめたり、前に立つ場面が多いので、声が大きいことが役立つ場面はあります。
例えば、子どもたちに話を聞いてもらいたいときに、小さな声では声が通らないことがあるのです。
では、保育士は全員声が大きくなくてはならないかというと、そうではありません。
大きく元気な声で子どもと関わる保育士もいれば、大きな声を出さずに穏やかに子どもと関わる保育士がいても良いのです。むしろ穏やかに話すタイプの保育士に安心する子どももいます。
声が小さい保育士でも工夫次第では子どもの気を引くことは可能です。子どもを引きつけて静かになってから話をすれば、声が小さくても問題ありません。
- ピアノを使って、決まった音楽が流れたら話を聞く時間というルールを決める
- 話をする前に手遊びをする(絵本を読む前など)
- 子どもの注意をひきつけるアイテムを用意する(ペープサート、パペットなど)
保育はチームプレーです。
大きな声の保育士も小さな声の保育士もいることで、子どもはさまざまなタイプの保育士と出会うことができます。
自分に合った保育方法を工夫してみてくださいね。
③保育士だけどピアノが弾けない

保育士というとピアノを弾いて子どもと一緒に歌をうたっているイメージを持たれることが多くあります。
実際に子どもは保育士と一緒に歌をうたうことが大好きです。
大学などのカリキュラムの中にもピアノの授業があるので、保育士はピアノが弾けて当たり前と思われてしまうことも。
しかし重要なことは、ピアノを弾くことではなく「子どもたちと楽しく歌うこと」です。
ピアノが苦手でしたら右手のメロディーだけでも十分ですし、ギターや打楽器など他の楽器を使うという方法もあります。
CDを使うことだってできます。
ピアノにこだわらずに、子どもに音楽の楽しさを伝えることを1番に考えましょう。
しかしピアノを重視している保育園もあるので、転職活動ではそこも考えて探してみましょう。
④保育士だけど絵が苦手

保育園には保育士が作った壁面飾りが多く飾られています。
子どもに絵を描いてほしいと頼まれることもありますね。確かに絵が描けると役立つ場面が多いので、絵が苦手だと「保育士に向いていないのでは」と感じることも。
しかし、保育室の壁面のほとんどは、保育士が自分で描いているわけではありません。
保育雑誌などの型紙を印刷して切り抜き、作っているのです。
製作の元となる絵なども全て、保育雑誌のものを参考にして大丈夫!絵が苦手でも十分素敵な室内装飾ができますよ。
ただ、子どもに絵を描いてほしいと言われる場面もありますし、絵が上手だと子どもたちに喜ばれます。
アンパンマンや猫など簡単な形のものならば練習をすれば上手になりますので、挑戦してみてくださいね。
⑥保育士だけど文章を書くのが苦手

保育士の仕事は書類を作成したり、文章を書く事がとても多いです。
毎日の連絡帳や、日誌、おたより、年間・月間・週案のカリキュラム、個別指導計画、児童票などたくさんあります。
誤字脱字や文章のつながり、何を伝えたいのかなど、書く事が苦手だととても時間がかかります。
それを主任や園長がチェックし、何度も書き直しになると本当に大変です。
なるべく時間内に終わらせる為にも、保育士は意外かもしれませんが文章力が欠かせない仕事です。
文章を書く事が苦手な人は、新聞購読や読書を生活に取り入れたり、文章を書く為の本や勉強をして出来るだけ苦手意識を減らせるようにしたいですね。
書類が早く終わると、時間にゆとりも出て心の余裕も生まれてきますよ。
⑦保育士だけどコミュニケージョンが苦手

保育士は子どもや保護者など、多くの人と関わる仕事です。
実際に人と話すことが苦手ですと、保護者に子どもの様子を上手く伝えることができないことも。
また、複数担任で保育をすることが多いので、保育士同士のコミュニケーションも大切です。
自分自身の意見を伝え、相手の意見も受け入れることで円滑な保育が実現できます。
保育士にとって、人とのコミュニケーションは欠かすことができないのです。
では、コミュニケーションが苦手だけれど保育士を目指したい。
保育士として働いているけれどコミュニケーションがうまくいかないという人は、保育士として働くことは難しいのでしょうか?
実際に、私も人とのコミュニケーションが得意ではなかったので、保育士1年目の頃に悩んだ経験がありました。
そこで実践したことが、笑顔で挨拶です。
自分から話しかけることは苦手でも、挨拶は難しいことではありません。同僚でも保護者の方でも、会ったら必ず自分から笑顔で挨拶。これを毎日実践しました。
挨拶をすれば相手も挨拶を返してくれます。それがコミュニケーションの第一歩。
そこから保護者の方でしたら子どもの話に。同僚でしたら保育の話に発展できれば完璧です。
話をするときには、子どもや相手の保育の良いところを伝えて、話のきっかけにしましょう。我が子や自分の保育を褒められて嫌な気持ちがする人はいません。
降園時に子どもの様子を伝えるときも同じです。
気になる様子を伝えるときにも、まずは良い面から伝えると和やかな雰囲気で話ができます。
保育内容などについて同僚と話をするときも、相手の良さを認めながら話をすると良好な関係が築けますよ。
また、コミュニケーションが苦手なことはデメリットばかりではありません。
引っ込み思案で、自分からなかなかコミュニケーションをとることができない子どもの気持ちを理解することができるからです。
コミュニケーションが苦手な性格であっても、保育士としてのコミュニケーション能力を身につけることは可能です。
まずは笑顔で挨拶から。そして相手の良さを見つけることを心掛けましょう。苦手なことも、子どもとの関わりに活かせるメリットと捉えると、前向きになれますよ。
保育観の違いが原因かも

いろいろな対処法を試したけれど、やはり自分は保育士に向いていない気がする。そんな場合は、働いている園との保育観が合わないのかもしれません。
園によって保育観や保育方針は全く違います。そして、どれが正解とは言えません。
保育士に向いていないと感じたときには、働いている保育園と合わないという可能性も視野に入れてみてくださいね。
あと大事なことは、すべてを完璧に出来る保育士は多くいません。
誰でも得意な事、苦手な事はあります。
1つ出来ないからといって、保育士に向いていないと考えるのはちょっと待って下さい。
周りの先生を見て、「あの先生はピアノが苦手だけど、子どもとの接し方が上手」「あの先生は書類は苦手だけど、何事も一生懸命で気配り上手」など、色々見えてくると思います。
保育は1人では決して出来ません!!!!
得意な事、苦手な事があるのが人間です。
チームワークで、苦手な事をお互い補いながら、得意な事が発揮出来る環境にしたいですね。
それでも向いていないと感じる時は、転職をして他の保育園に移ることで、自分の保育に自信が持てたり、仕事の楽しさを感じられることもありますよ。
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