妊娠して嬉しい気持ちはあっても、つわりは本当につらいですよね。
私も、毎日吐き気と闘いながら仕事をしていたのでつらかったです…。給食時間帯は特に、匂いで気分が悪くなりました。
つわりは人によって重さも症状も違うし、病気じゃないので簡単に休みづらいんですよね。
でも、つわりで会社を休むことは悪い事でも常識外れでもありません。
辛い場合は無理せず休むことも必要です。
ただ、その間無給になるのは辛いですよね!
そこで、知っておきたい「傷病手当金」について、つわりでも申請できるのかなどをお話したいと思います。
傷病手当金とは

傷病手当金とは、病気やケガで仕事を休まないといけなくなった場合に、働けずにお給料が出ない期間に健康保険から支払われる給付金のことです。
会社から支払われるものではなく、自分が毎月健康保険料を払っている訳ですから遠慮する必要はありません!
ただし、受給するにはいくつかの条件をクリアしている必要があります。
傷病手当金をもらう条件
- 勤務先の健康保険に6ヶ月以上加入している
- 業務外の事由による療養のためであること
- 仕事に就くことが出来ないこと
- 3日連続もしくは4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業期間に給与の支払いが無い事
パートやアルバイトでも、自分で勤務先の健康保険に加入していればOKです。
仮に仕事を休む日数が2日以下、もしくは連続しない3日以下なら傷病手当金をもらう条件に満たないので、有給休暇を使うのがいいですね。

出典 全国健康保険協会
つわりで傷病手当金をもらうには

傷病手当金はケガや病気で仕事を休む場合に適応されるとお話ししました。
つわりは病気じゃないでしょう?と思われたかもしれませんが、「妊娠悪阻」の場合は立派な「病気」です。
仕事ができない、生活すらままならないようなひどいつわりの場合、医師の診断書をもらって傷病手当金を請求することができます。
妊娠悪阻の診断書をもらう目安
妊娠悪阻、いわゆる「つわり」は多くの妊婦さんが経験する物です。
ただし、吐き気や嘔吐の度合いが酷くて水分すら取れないような場合に「妊娠悪阻」と診断されたりします。
妊娠悪阻のチェックポイント
- 食事ができない状態が2日以上続いている
- 1日に何度も嘔吐し、水分も摂れない
- 体重が1週間で5%以上減っている
- めやいや頭痛で起き上がれない
上記のような症状が1つでもある場合「妊娠悪阻」である可能性が高いので、病院で診断を受けてくださいね。
基本的にこれらの症状がない場合は妊娠悪阻と診断されませんが、それでも辛い場合もありますよね。
とても仕事ができる状態じゃないことを医師に伝えれば自宅療養が必要ってことで診断書を書いてくれる場合もあります。
傷病手当金が不支給になる場合
あくまでも「病気」で休業・無休の期間に対する給付金ですから、病気に対する治療を行っていないと不支給となる場合があります。
たとえば、「自宅安静・水分摂取」のみだったような場合です。
それを防ぐためにも、もちろん悪阻がラクになるためにも、吐き気止めの投薬、点滴、注射などの治療をしてもらいましょう。
傷病手当金の申請方法

傷病手当金の申請は、つわりが完全に治まってから手続きしましょう。
というのも、休業から4日目~2年の間に、必要書類を勤務先もしくは健康保険組合に提出すれば、3日以上連続して休んだ期間が複数あっても1度の申請で済むからです。
<必要書類>
- 傷病手当金支給申請書
- 出勤簿の写し
- 賃金台帳の写し
申請書には<自分で記入する物><勤務先に記入してもらう物><医師に記入してもらう物>があります。
病院に書類作成を依頼するにはお金がかかる場合がほとんどで、当日中には受け取れないこともあります。ちなみに私は2週間くらいかかりました!
給付申請期間の日付に注意
手当は休業した日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降から数えます。
また、待期には有給休暇・土日祝日も含まれます。
傷病手当金が支給される額
支給開始日から最長1年6ヶ月の期間支給されるので、妊娠期間中の休業なら条件を満たせば全て支給対象になるということです。
1日あたりの金額は、標準報酬月額(*)÷30日×2/3
*支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月給を平均した額
(※)支給開始日の以前の期間が12ヵ月に満たない場合は、次のいずれか低い額を使用して計算します。
ア 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
イ 標準報酬月額の平均額
・30万円(※):支給開始日が平成31年4月1日以降の方
※当該年度の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額
有給がなければ、当たり前ですが休めばお給料はゼロ!
でも、給付金の制度を知っていればお給料よりは少なくなるけど、ちゃんとお金をもらえるんです。
月18万円のお給料だとすれば1日あたり4,000円。
仮に2ヶ月間休業したら16万円くらいの給付金がいただけることになります。
給付金の支給は、だいたい申請から2~3週間前後で支払われます。
ママの体が第一です
働いている妊婦さん、お疲れ様です。
体調がすぐれないときは無理せずに休んで、助けてくれる制度を利用しましょう。
赤ちゃんを守るためにも、ママの体が1番大事です。
つわりが辛いときはまず医師に相談してください。
理解のない担当医なら思い切って転院するのもいいのではないかと思いますよ。
それぐらい大切な事ですから。
仕事の代わりは必ず見つかるけど、お腹の赤ちゃんは1人だけ。そしてその赤ちゃんを守れるのはあなただけです。