何を基準に選んだらいいの??と、迷う人も多いと思います。
しかし、就職前にしっかりとリサーチして保育園を選ばないと「こんなはずじゃなかった…」と、後悔して退職する事にもなりかねません。
退職すると、再び転職活動を行わなければならず、その間給料はなく時間もかかります。
それは保育士だけでなく、雇った保育園側にも大きなダメージとなります。
保育士不足が叫ばれている現在、求人を出しても保育士の応募がないのが現状です。
やっと採用出来た保育士がすぐに辞めるとなると、また求人を出して採用して…と、お金も時間もかかります。
なので保育園側としても、長く働いてくれる人=しっかりと保育園の事を理解し入職してほしいと考えています。
そこで、保育園を選ぶ時に何が大切なのかを考えていきたいと思います。
保育園を選ぶ基準を書き出してみる
まずは保育園選びで必要な項目を書き出してみましょう。
- 通勤時間
- 通勤手段
- 給料
- 賞与
- 年間休日数
- 有給の取りやすさ
- 残業時間
- 時間外勤務の有無
- 土日、祝日勤務の有無
- 公立、私立、認定こども園
- 認可、無認可
- 経営母体
- 大規模、小規模
- 人間関係
- 保育目標
- 行事内容
- 系列園への移動の有無
- 園庭の有無
- 制服や指定服の有無
- 立地
- 設立年数
- 保育士の年齢層
- 育休、産休実績
- 時短勤務の有無
ざっと書き出しただけでもこれだけあります。
細かい事も含めるともっとあります。
これらの中で、すべて自分の希望条件と合う保育園はないでしょう。
そこで、自分にとってどの条件を優先していくのかを考えていきます。
自分の中の優先順位を決める
優先順位を決めるにあたって大切なのが、今の自分の置かれている状況を把握し、将来を含めて考える事です。
・独身、既婚、子どもあり、シングルマザー
・1人暮らし、実家暮らし
・体力があるか
・どんな保育をしたいか
独身なら勤務地や通勤時間にさほどこだわりがないかもしれませんが、結婚していたり子どもがいる場合には勤務地は近い方がいいです。
子どもを預けて働く場合に、お迎え時間が間に合わない可能性があるからです。
また、1人暮らしの人は金銭的に余裕がない為に、給与や賞与が高い職場でないと生活自体が苦しくなっていきます。
体力があるかどうかは、保育士にとって大切な事です。
園庭がなく毎日遠くまで散歩に行く園や、開園時間が長くシフトの勤務時間に幅があると生活リズムを作りにくいです。
そして保育内容は、その保育園独自のルールや考え方があります。
自分に合わない保育を、子どもに促すのは大変な苦痛になります。
まずは、自分の置かれている状況と、自分がどんな保育をしたいのかを、しっかり把握しましょう。
そして選ぶ基準の中から、自分にとって優先する条件順に番号をつけてみるとよいです。
自分にとっての重要な項目と、譲れる項目とに自然と分かれてくると思います。
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何が嫌だったら退職に繋がるか考えてみる
優先条件を決めてみても、まだぼんやりとしている場合には、働いた後の事を想像してみましょう。
「もし自分が退職するとすれば、どんな理由だろう?」と考えてみて下さい。
残業が多いし、給料に不満
通勤時間が長くて、プライベートの時間が少ない
自分の保育観と合ってないし、人間関係もよくない…
思い浮かべた事が、あなたにとって絶対に譲れない条件という事になります。
すべての希望条件を満たす保育園はありませんが、あなたの絶対に譲れない条件を満たす保育園はあります。
保育士の退職理由とは?
では、他の保育士どんな理由で退職しているのでしょうか。
退職理由の上位5つは、
1位 職場の人間関係
2位 給料が安い
3位 仕事量が多い
4位 労働時間が長い
5位 妊娠、出産
となっています。
これらの理由の中で、就職前にある程度わかっていたのもあるはずです。
給料、仕事量、労働時間、妊娠・出産です。
求人情報に、給料・月の残業時間・労働時間の記載はあります。
妊娠・出産に対しても、過去に産休、育休をとって復帰した人がどれくらいいるのか、その人達が復帰後どのような働き方をしているのか(シフトの融通がきくのか、時短勤務が可能か)など、面接の時に聞く事が出来ます。
つまり、退職理由の中の「人間関係」以外は、就職前にある程度わかっている事なのです。
退職理由1位は「職場の人間関係」
保育園は女性が多い職場で、年齢も若い人から年配の人、園長、主任、正職員、派遣、パートなど雇用体系や上下関係がはっきりしているので、人間関係の問題は多くあります。
正直に言って、これはどこの保育園に行っても大なり小なりあります。
なので人間関係を心配して入職前から悩むのは無駄です。
大事なのは、多少の事は気にしない!と、割り切って考える事です。
同じクラスの保育士と合わなくても、次の年には移動や退職している事もありますし、仲良しだった保育士と仲違いして口をきかなくなるなんて事もあります。
新人の時、仕事が出来なくて嫌味を言われていたけど、数年経って仕事が出来るようになると何も言われなくなったりもします。
人間関係はその時の状況が一生続くわけではありません。
しかし、園長や主任のパワハラやなど、仕事に支障や精神的な苦痛がこれから先も続くような職場であれば、迷わず転職を考えましょう。
上の立場の人間を変えるのは難しいです。
自分が離れた方が早いですし、苦痛も少なくて済みます。
人間関係のよい職場をどうやって見つけるか
それを見つけるのは至難のワザです。
なぜなら、保育士は離職率が高いので人が次々入れ替わります。
いくら人間関係のよい職場といっても、数年経っても同じとは限りません。
しかし、あまり入れ替わりがないのが、園長・主任といった上の立場の人達です。
ここがきちんと職場の人間関係を理解したり、風通しのいい職場作りをしようとしてる人ならば大丈夫です。
保育園見学や、保育体験面接など、実際に保育園に行った時にはこれらの事に注意して見てみましょう。
- 保育士の年代は偏っていないか
- 園長や主任が保育士にどんな声かけをしているのか
- 保育室に園長や主任がどれだけ入ってくるのか
- 保育士は園長や主任にどんな風に話しかけているのか
でも、短い時間ではわからない事もあるわよね…
そんな時には転職のプロにお任せ下さい!
保育園の内部情報など、詳しいお話をする事もできます
第3者からの意見がもらえるのは安心ね!
転職サイトのカウンセラーは、その保育園に実際に行って事がある人が多いです。
求人を出しているという事は、どれくらいの頻度で退職者がいるのかも把握している場合もあります。
人間関係が不安という人は、内部事情を知るカウンセラーに相談してみましょう。
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自分に合った保育園を探す事は、自分の人生について考える事
どんな保育士になりたいか、どんな保育園で働きたいか、どんな保育をしてみたいか。
これは自分の人生について考えるのと同じ事です。
結婚しても仕事を続けたいのか、それとも数年で別の職種に転職したいのか、たくさんの保育園を経験したいのか、数年働いた後都会に行って1人暮らしをしたいのか…
保育士という仕事は国家資格ですから、全国どこに行っても働けます。
派遣やパートなど、雇用形態を変えても働き続けることが出来ます。
しかしキャリアアップという面では、保育士は目に見えるものが少なく考えにくい職業だと思います。
だからこそ、自分の保育士人生をどのようにして設計していくのか考える事が、保育園選びと共に大切になります。